「幸せの黄色い雑誌」とは良く言われてたのも懐かしく、特殊な?インクの匂いが特徴的でデイトナをビニール袋に入れてフガフガするなんて人も居たりした。
しかし、ここ数年のデイトナは正直言って、「これってアメ車雑誌?」という疑問はおろか、「車の雑誌でもないよね?」っていうのが普通の人の見解。
車以外にもファッションや楽しいライフスタイルってのも分かるけど、デイトナとは無縁とも思えるタイアップ感バリバリの国内レース記事や、花市場の記事とか、マグロの記事とか、車雑誌なのに無理してインテリジェンスな雰囲気出さなくても良いのに…というのが本音だったり…
ここまで今と昔でかけ離れた雑誌というのも稀なのではないだろうか。
つまり、今は「世田谷AFによる雑学雑誌」
こういったコンセプトの総換えに、古くからの読者から不満は炸裂し公式BBSは数年前に大荒れ、そして「アメ車アメ文化好き」な読者は離れていき…
でも、スーパー氷河期といえる出版業界の中で生き残る道としては、「他ジャンル混合タイアップタレント雑誌」という選択肢しかなかったのかなとも思えたり…
だけど、正直言って今のデイトナには全く期待もワクワクもない。
しかし、「惰性で買ってる」というには余りにも度を越したバックナンバーの山。
最初に買ったのは中学生の時で、もう15年以上、200号以上買い続ける魅力とは…
正直ワカラナイ…
古くからの読者で、今も残党として生き残っている人は私以外に居るのだろうか…
そんな混迷極めるデイトナだが、最新号にヒトツの光明が見えた気がする。
「こういう記事を期待してたんだよ!」
Daytona 1995 Jan No.43
IMSA FIRESTONE FIREHAWK ENDURANCE
text/Msahiko Amano
Daytona 2010 Feb No.224
NASA 25H Hours THUNDERHILL
text/Naoki Hattori
1995年の冒頭記事と、2010の中盤記事、どっちもアメリカの草レースというか、ショールームストックカー等が参戦する耐久レースの記事なのだが、こういうどこの雑誌も取り上げないような、アメリカの地場レースを見たかった!
レースだけじゃなくて、観戦スタイルや、素人チームならではの装備やホノボノした雰囲気。
執筆自体は、ドライバーとして参加した服部尚貴選手、写真はチームメイトとして参加した山内プレジデントのポリフォニーデジタルによる外注によるものだが、冒頭企画にしてページ数をもっと増やしても良いと思えるくらいの内容だった。
因みに、PS3のGran Turismoの開発元であるポリフォニーデジタルの山内プレジデント(通称山P)は、「お遊びレースに参加してないで、GT5本編をとっとと出しやがれ」とGTファンに度々痛烈にケツを叩かれている。
他にも、ムーンオートでワンオフでカスタマイズされた979Kには、昔のデイトナのストリートチャレンジ的なクリエイティブな心意気も感じる事が出来た。
そして、先日私も「ダッジバイパーよ永遠に」っと触れたダッジバイパー生産終了に関しても、「さらば愛すべき毒蛇」と題して4ページも割いてくれた。
今月号は近年で間違いなくBEST OF DAYTONA!
これからも、バハとか、スタジアムレースとか、日本の雑誌じゃ見れないような記事を取り上げてもらいたい。
でも、今回はSpoonであったりポリフォニーであったり、979Kを作ったのはムーンオートであり、出資元は世界の北野であったりと、日本国内企業が絡んであっての記事なので、日本国内企業が関連してない時事は今の出版業界では記事にもならないのかな…
こんな世知辛い出版業界、頑張って貰いたいです。